子宮捻転、帝王切開

分娩予定日を10日経過した経産牛。

180度以上の子宮捻転で、胎児は既に死亡、怒責も無いためか胎児は奥に位置している。

用手にて整復を試みるが、胎児が大きいのと遠いため、回転する気配すら感じられない。

畜主に状況を説明して帝王切開手術を行う。

60kgはあろうかと思われる胎児は死亡してからそんなに経過していない様であった。

術後の経過は、多少発熱したものの順調である。子宮に癒着が無く、次の受胎が順調である事を願う。


再会

20年ぶりに懐かしい人が訪ねてきてくれました。
 彼は、平成5年から2年間、「小比類巻家畜診療所」だった頃に勤務してくれた獣医師で神津敏嘉先生です。現在の勤務先はJA全農長野畜産酪農部JA中信畜産酪農営農センター家畜診療所 嘱託考査役となっておりました。(偉い人なんです) 

思い返してみると彼は私が初めて持った「部下」でした。当時駆け出しだった私は「獣医師としてこういう仕事がしたい」「農家に対してこういうサービスがしたい」と、いっぱしの理想は掲げてみたものの技術も知識も未熟で空回りの中途半端なことばかりをしていました。
結果として獣医師になりたての彼には何一つしっかりしたものを持たせないまま別れてしまい申し訳なかったという気持ちを心の片隅に持ち続けていました。 

そんな彼が、「今度、受精卵の事業を担当することになったから見学させてほしい」と連絡をくれたのは7月の初旬の事でした。やると決めたらすぐ行動を起こすところは昔のまま健在であっという間の7月下旬に来訪と相成りました。

 OPU・IVFをひとどおり見学してもらった後、何件かの往診随行してもらい懐かしい農家との再会もありました。そして夜は彼が以前住んでいた野辺地町で会食をしました(写真)

沢田畜産の社長を交え時が経つのを忘れ昔話に花が咲きました。

 遠く長野の地で頑張っている神津先生。今回はよくぞ訪ねてくれました。本当にうれしかったです。また機会があれば昔も今も変わらず熱く語り合い飲み明かしましょう。