蹄病の処置


 蹄の疾患が増加傾向にあるという話を雑誌で目にしますが、実際、私もそう感じます。弊社のクライアントの酪農家は、スタンチョン、タイストール形式が多いのですが、フリーストール、フリーバーン形式は、特に蹄病罹患牛の多発が、深刻な問題となっています。発症要因としては、栄養との関係、削蹄の技術、牛床の形態など様々で、まだ解明しきれていない部分が多いのが現状だと思います。
  しかし、蹄が痛い牛のストレスは、非常に大きいことは、容易に想像が付きますし、生産性の低下や、2次的な疾病の発症を招くことも充分あると思います。特に、生理的にストレスのかかる分娩前後のステージであれば、非常に深刻です。蹄病を予防するとともに、罹患した個体を、早期に発見、処置することが必要であり、我々臨床獣医師に求められる技術だと思います。